日本時間7月24日の深夜、シャルケはオーストリアのフィラッハでサウザンプトンとのテストマッチを行った。ユニフォームがいつもの青でも白でもなく緑色で若干の違和感を感じつつ眺めていた。試合内容に関しては、前半は動かずぐだぐだで、後半は相手のサウザンプトンがとにかく緩かった。とくに何かが分かる試合ではないように思えた(ちなみに吉田は怪我明けでベンチ外)。ゴレツカの8、アダムサライの28、そして後半から入ったクレメンスの11のそれぞれの背番号を、ユニフォームを着た姿で確認できたことだけが収穫だった。2対0でシャルケが勝利した。
初シャルケ記事なので、今回は出場した所属選手を紹介していこうと思う。
スタメンは、GKが元ドイツ代表の79年生まれ、ヒルデブランド。そして、DFが右から内田、カーン・アイハン、ヘーベデス、フクスだった。ヘーベデスは88年生まれのドイツ代表である。代表ではCBではなくSBとして出場することが多い。そして、注目すべきは、5歳の頃からシャルケでプレーしているユース上がりの10代のアイハンが出場した点であろう。来季はリーグ戦で使われるのかも見どころだ。そして、左SBはフクスである。昨季は、後半から若手のコラシナツにスタメンを奪われることが多かったフクス(Kolašinacの日本語読みは様々な表記が試みられたが、最近コラシナツに落ち着いたようだ。)。髭が似合うこのフクスは、左足の正確なキックをもっているので、FKを任されることが多い。
そして中盤の底が、新加入の若手ゴレツカ、そしてジョーンズ。右SHが右利きのバルネッタ、左SHが左利きのバストス。右SHにはファルファンがいるため、バルネッタは左に配されることが多い。しかし、今日の試合を観る限り、やはり右の方がやりやすそうに見えた。バルネッタは、レバークーゼン時代から「控えの中でのファーストチョイス」という位置につくことが多い。昨季はリーグ戦において、先発出場2試合ながら34試合中21試合もの試合に出場している(ちなみに内田は24試合出場し、すべて先発出場である)。バルネッタは器用であるがゆえ、さ内田が怪我の際にはSB起用までされたよう記憶している。そしてトップ下にはドラクスラー。ワントップにアダムサライがついた。
交代については、まず、後半開始時に、アイハン、ドラクスラー、バルネッタが、それぞれマティプ、クレメンス、フンテラールと交代している。その後、ジョーンズに代わりノイシュテッター、サライに代わり、プッキが入った。これらについても、特に示唆は得られなかったが、新加入選手がそれぞれのイメージ通りの動きをしていたように思える。新加入選手については以前も述べた。
得点シーンを記録しておくと、1点目は内田のアーリークロスが起点となった。このロングボールを今季加入した若手クレメンスが押し込もうとするもGKにあたり、その跳ね返りをフンテラールが押し込んだ。先の日本代表の中国戦における柿谷、ユナイテッドのマリノス戦における香川にもそのようなシーンが見られたが、あえてトラップをせず、ボールの進む先を正確に読みながら、身体の入れ方で相手をかわしていくクレメンスの技術に痺れた。そして、2点目は、こぼれ球をマティプがニアに強く正確なシュートを決めるという意外なシーンも見られた。毎回その年齢を確認すると驚くのだが、まだ彼は21歳である。すっかりスタメンに定着している素晴らしい才能である(ドイツ代表を選べたが、カメルーン代表となっている)。
以下、一度使ってみたかった図を作ってみた。Football Tacticsというサイトで簡単につくることができる。5分ほどでできた。
★★★
ちなみに裏でやっていたバイエルンとバルサの試合も流していたが、完全にバイエルンがパスサッカー(いわば「バルサ的サッカー」)でバルサを翻弄していた。空間に出す長短のパスが面白いように決まる様は圧巻だった。白いシャツでたたずむペップの自然さも感じられた。左SHのリベリと昨季より一列高い右SHで出場したラームがいい動きを見せていたが、まさにそのリベリーのクロスをラームが頭で合わせ、前半のうちに得点している。後半は観ていない。
リーグに1強チームがいる場合には、直接対決よりも、格下に確実に勝っていくことが重要になるだろう。とはいえ、どこかの数チームがバイエルンを倒さない限り、優勝を阻止、ひいてはリーグをつまらなくすることを阻止できない。どうなるか、期待したい。また、ハビマルティネスがベンチにいたことが気にかかったということを残しておく。
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