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2013年8月18日日曜日

シャルケ(第2節ヴォルフスブルク戦)のこと

第2節が行われた。

シャルケ側の前節との変更点は、まず、CBがマティプではなくフェリペ・サンタナだという点だ。
全節やらかしてしまったマティプは控えに回され、サンタナがスタメンに置かれている。
今季からヘーベデスは昨季と逆の左側のCBで固定のようで、サンタナは右側のCBとしてマティプと入れ替わっている。
そしてボランチはノイシュテッターではなくヘーガーが起用されている。
怪我で代表を見送ったドラクスラーは大丈夫そうだ。

対するヴォルフスブルクは、バイエルンから移籍したグスタボがいきなりスタメン。
そしてトレーシュが右SBに置かれている。
トレーシュは2011年にシュトゥットガルトからヴォルフスに移籍した選手だ。
当時はドイツ代表にも呼ばれており同時期にシャルケも獲得を狙っていた選手である。
彼は基本的にボランチをやりつつ右SBもやるという選手であり、長谷部と非常に似た役割を担う。
グスタボが加わり、トレーシュが序列の上にきていることは、長谷部にとってかなり厳しい状況であろう。
グスタボは左右に動いてビルドアップに加わり、連携も問題なさそうだ。
そして、パワーと技術のあるFKや競り合いの強さをCBナウドが見せてくる。
ジエゴもジエゴ的な動きをみせてくる。

第1節ではハノーファーに2-0で負けてるからチームはそこまで出来上がっていないだろう。
そう思っていたが、どうやらそうではなさそうだ。明らかにシャルケは押されている。
そこで調べると、前節のヴォルフスブルクは9人で試合をしていたようだ。


試合は動かず後半に。
CK、先週と同じような形で失点。

…と書いたところまでで、中継を見ながらのブログ作成は終了されている。

4-0でシャルケは敗北した。

★★★

その他のメモ。

ドルトムントは昇格チームのアイントラハト・ブラウンシュヴァイクを2-1で下しています。

途中から出場したホフマンという謎の青年が活躍していました。7番を背負う謎の青年です。
彼は、2011年にドルトムントに加入し、今年の4月にトップデビューを果たした選手です。
プレシーズンマッチでの評価がよく、点の動かない後半23分に大きな期待とともに投入されています。
そして彼は期待に応え1点目を奪い、さらにPKをとり、これをロイスが決めました。

バイエルンは前半13分のマンジュキッチのゴールを守り切り、地味な展開で、アウェーでフランクフルトに0-1の勝利を収めています。
前節で起用のなかったシャキリがスタメン起用され、同様に起用のなかったチアゴも、そのシャキリとの交代で後半20分に投入されています。
あれ、ハビ・マルティネスは…。

ヘルタは、試合開始直後、「PA内でパスに反応し飛び込みGKと競り合う細貝」という貴重なシーンがありました。そこに象徴されるように、かなり前目でも動きまわっていました。ちらっとみたけどのびのびやっていて、「あれ、こんな選手だったっけ」と思うくらいのそれでした。

そのヘルタの対戦相手であるホームのニュルンベルクは、1-2で迎えた後半44分にFKのチャンスを得ました。そして清武が素晴らしいFKを決め、引き分けに持ち込みました。

マインツの岡崎はフル出場。得点はないものの、いまや驚かなくなったキレのいいドリブルなども披露しました。また、チームメイトともうまくやれているようです。

2013年8月12日月曜日

シャルケ(第1節ハンブルガーSV戦)のこと

ついにブンデスリーガ13/14シーズンが開幕しました。

バイエルンは3-1でボルシアMGを下し、ドルトムントはスタメン起用されたオーバメヤンのハットトリックもあり4-0でアウグスブルクを圧倒し、2強はその力を示しています。

また、日本人は、移籍組がいきなり活躍を見せました。

ヘルタとフランクフルトの試合では細貝選手がボランチで先発出場しました。

長短のパスを散らし躍動した細貝選手の活躍もあり、ヘルタは6-1とフランクフルトをチンチンにしています。「チンチンにする」というのはいつの間にかサッカー用語みたいになっていますが、ガンバ時代の安田理大選手がよく使っていたイメージです。また、細貝選手はブンデス公式HPによるこの試合のMOMを獲得しています。

フランクフルトのGKは昨季のシャルケ戦でもとんでもないセーブを連発していたケヴィン・トラップ(ドイツ代表の第三GKでもあります)。6失点、完全に守備が崩壊しています。トラップは、ドイツ紙キッカーによる昨季のベストイレブンに、ノイアーを押さえて選ばれています(内田選手がラ―ムを押さえて選出されてしまい、本人含め微妙な反応をするほかなかったファン投票によるベストイレブンとは別のやつです)。ちなみにドイツ代表の第二GKはこのあとシャルケが対戦するハンブルガーSVのアドラーです。

そして、シャルケの試合の直前には、マインツとシュトゥットガルトの試合が行われています。

この試合で岡崎選手は、古巣相手に得点を決めました。数人に囲まれつつも中盤でボールをキープし味方に預ける岡崎。そのままゴールへ走る岡崎。ロングボールをエリア内で受ける岡崎。ザキオカターンをする岡崎。左足でDFの股下を通しゴールを決める岡崎。マインツ背番号23オカザキ。直後にCKに対しヘディングでゴールの危機を救った岡崎。オカザキ。オカザキ!オカザーキ!

この試合を見ても感じましたが、ドイツのGKの質はかなり高いです。わりと守備が崩壊めでもロースコアにとどまるのは、GKが最後に帳尻を合わせているからです。

ちなみに、この夏にシャルケからマインツへ移籍したクリストフ・モリッツ選手と、同じく今夏にドルトムントからシュツットガルトへレンタルされたモリッツ・ライトナー選手は、ともにこの試合に出場していますが、同じ時間にピッチに立つことはありませんでした。姓にも名にもなる「Moritz」の正体は掴めませんでした。


★★★

第1節、シャルケはハンブルガーSVをホームで迎えた。

昨季は11月のアウェイで3-1で敗れているが、4月末に行われたホームでの対戦ではフンテラールのハットトリックもあり4-1で下している。特段の苦手意識はない相手である。

ハンブルガーSVは、以前も述べた通り、先月、30分ハーフで行われるテレコムカップで0-4でバイエルンにボコボコにされている。

また、先月末のテストマッチで2部所属のドレスデンの対戦でも0-4で大敗している。これに関し、ロッカールームでSDのクロイツァーさんが激おこだったという情報が入っている。その記事のタイトルは『HSV強化部長:「こっちもグッチ、あっちもグッチ!」』という臨場感のあるもののだった。調整がうまくいっていないのか、それともこの説教でチーム状態が上向いたか、それは不明である。

ちなみにシャルケの昨年の第1節は、アウェーでハノーファーと2-2で分けている。



キックオフ。

試合は早々に動いた。カウンターでドラクスラーがフンテラールにパスを送る。GKの位置と体重のかけ方を見極めたフンテラールが冷静に押し込んでシャルケが先制する。

しかし、マティプのハンドによりすぐにPKで返される。PKの判断に抗議をせず悲しそうな顔をする3日前に21歳になったばかりのマティプ。キッカーはいつの間にかハンブルガーに帰っていたファンデルファールトだった。これが決まり悲しそうな顔をするマティプ…。

足を踏まれたドラクスラーは下げられ、1つ年下の18歳レオン・ゴレツカと交代。水曜のパラグアイ戦のドイツ代表メンバー21人のうちに、ドラクスラーは最年少で入っている。大事に至らなければいいが。

その交代の直後、ロングフィード。からのクロス。からのヘッド。一瞬のカウンターで再び失点。

焦る時間が続く。しかし前半終了直前、CKのチャンス。ショートコーナーを選択しクロスが上がる。これをフンテラールが押し込む。自信に満ちたオーラがある。今季はいけそうか。サライが来たことによって奮起したんですかね。フン起したんですかね。

前半が閉じられる。先制直後のPKやドラクスラーの負傷交代といったアクシデントもありつつ、前半の内に同点に返しておけたことは大きい。

後半の立ち上がり早々、ハンブルガーにCKのチャンス。これをファーで合わせられ逆転されてしまう。

CKの守備は、背の高い選手は、ニアにブロックをつくるか直接相手選手のマークにつく役割を任される。他方で背の低い選手は、ファーサイドのゴールライン上に立ち、空間を塞ぐ役割を任されることが多い。今回も内田選手はその位置にいた。ファーでマティプが競り負け、ヘディングで合わせられてしまった。ボールは内田選手とGKのヒルデブラント選手の頭上を超えていった。

ちなみに先の試合でヘディングでスーパークリアした岡崎選手もこのファーの空間を塞ぐ位置にいた。ちなみに同様の理由で、CKやFKのときに最後列中央センターラインの少し前に一人で構える役割も、内田は任されている。

ノイシュテッターに代えアダム・サライ投入。バタバタする。落ち着く。バタバタする。落ち着く。完全に引かれてしまい、なかなか崩せない。無理めな態勢での内田のフンテラールへのクロスや、遠目でのミドルの選択など、リズムに変化をつけたところでチャンスは生まれていく。

そんな中、クレメンスがミドルを放つ。シュートコースはほとんどなく、DFの人数も相手の方が上回りブロックがつくられていた。とはいえリズムに変化をつけるという点では悪くない選択であろう。しかし、やはりシュートコースはなく、シュートはGKの真正面。GKアドラーは両腕でボールをつかむ。しかしボールはこぼれる!そこをサライがつめる!押し込む!同点に持ち込むことに成功した。

シュートで終わることも大切だ。Jリーグを2連覇した監督でもある松木さんが常日頃「シュートで終わる意識!シュートで終わる意識!」とおっしゃっているように。シュート意識は、このように何かしらのアクシデントで点が入る可能性があるため、攻撃のための意識という側面もある。他方で、守備のためでもある。とりわけ前掛かりになっているときは、後ろの人数を確保するためにもシュートで終わることが必要になる。数年前から、脳内松木さんが叫ぶことが多くなった。

その後はお互いにチャンスが生じる。フクスのFK。いい感じにエリア内でこぼれた。マティプが受け取る。ゴールは目の前。シュートコースもある。ボールは左にそれる…。マティプの悲しそうな顔…。


昨年も第1節は分けた。しかしその後2連勝している。立て直すことを期待したい!


★★★

試合後、ドラクスラーの代表離脱が報じられている。全治等は不明である。心配だ。。

2013年8月7日水曜日

シャルケ(DFBポカール1回戦)のこと

本格的に夏ですね。13/14シーズンが始まりました。

★★★

週末のリーグ戦開幕に先立ち、DFBポカール1回戦の32試合が行われた。シャルケは8月5日に5部相当のリーグに所属するネッティンゲンと対戦している。

DFBポカールとは、ドイツカップとも呼ばれ、ブンデス1部と2部のクラブに加え3部の前シーズン上位4クラブ等が加わった64チームで競うカップ戦である(日本でいう天皇杯にあたる)。負ければ終わりの気の抜けないトーナメント戦(ノックアウトラウンドと呼ばれる)であり、1回戦では8月2日から5日の間に32試合が行われている。対戦相手は抽選で決められるが、1部所属チームは1回戦は下部のチームとあたる。なかなか波乱は起きないが、プレシャーなく気合十分の相手に足をすくわれることもなくはない(これも天皇杯と同様である)。今回でいえばブレーメンが3部のザールブリュッケンに3-1で敗れるなどということも起き、なかなか油断はできないものとなっている。

ネッティンゲンは、多くの場合ポカール1回戦がそうであるように、がんがんプレスをかけて気合い十分で立ち向かう下部チームであった。前半にはシャルケより多く決定機を迎える。対するシャルケ、気になる公式戦初戦は、フンテラールとサライを同時起用した2トップという布陣で迎えた。1トップでドラクスラーをトップ下とした場合に、バストスが抜けたため、左サイドの駒に不安を覚えたのかもしれない。

「左でつくり右でしとめる」というザックジャパンのようなチャレンジを繰り返すシャルケ。先制点はこのチャレンジが結実した形となった。昨シーズンは若手コラシナツに場所を奪われたフクスのクロスを、中央のサライがスルーし、ファーで受けたフンテラールがこれをダイレクトでゴールに沈めた。セットプレーを多くの場合任されてきたフクスの足元、サライの視野、フンテラールの決定力、という3人の良さがまさに現れたシーンだった。

後半になっても点差は1にとどまり、依然相手はいきいきとしていたことから、ヘーガーが下げられ、出場する予定のなかった内田が投入された(前日にスタッフから、コンフェデ等により合流が他のメンバーより遅れたことを理由に、起用されないことを告げられていたそうだ)。さらにサライをバルネッタと替え、フンテラール1トップでドラクスラーをトップ下とする布陣となった。やはり左サイドのバルネッタは若干心許ない。もっとも、器用さを有する故にSB起用までされてしまうバルネッタに対しては、長谷部や細貝に対するものと似た気持ちを覚えるので、個人的には応援している(バルネッタについての詳細は以前も述べた)。

相手選手に苛立つドラクスラーを内田がなだめるシーンもありつつ(内田がヘーベデスに審判に抗議にいくよう指示を出したところでTwitterのTLは盛り上がっていた)、そのドラクスラーはゴレツカと交代。そして終了間際18歳のゴレツカが猛ダッシュし、フンテラールとのワンツーで抜け出し素晴らしいゴールを決めて2点目。移籍後公式戦初ゴールとなるゴールが決まった。



はっきり言って苦戦してしまった。とはいえ、ここは柱の男のリーダーであるカーズ氏の哲学を思い起こすべきである。「勝てばよかろうなのだァァ」は、カップ戦に対する心構えでもあると言われている。悪い結果ではなかったといえよう。

日曜はいよいよ開幕戦、ハンブルガーSVとの試合。期待したい。

2013年7月28日日曜日

シャルケ(アルサッド戦)のこと

シャルケのメインスポンサーであるガスプロム主催による、アルサッドを招いた「グラシアス、ラウール!」と銘打たれた試合が日本時間の7月27日深夜に行われた。
アルサッドは現在ラウールが所属するカタールのチームであり、2010-11シーズンのACLの覇者でもある。2011年のクラブワールドカップ3位決定戦で、柏レイソルがPK戦で敗れてしまったあのチームである。ちなみに今季のJ2得点ランク2位の選手も所属している(6月までガンバ大阪にいたレアンドロである。今回の試合にも出場していた)。 試合前からTwitterで流れていたシャルケのメンバー表には、背番号7の選手が二人おり(マイヤー。そしてラウール!)、さらには今年5月に引退した元ドイツ代表DFメッツェルダーの名があり、ファンの興奮を煽っていた。メッツェルダーは長年たび重なる怪我に苦しみ、32歳の若さで引退を決断している。 試合はまず、前半3分にファルファンがPKを相手GKの逆をついて冷静に押し込んだ。続く8分に、ファルファンの右サイドからのクロスに、クレメンスがワンタッチでサライに送り、サライがワンタッチで見事ゴールに流し込んだ。後ろから来たボールをダイレクトで押し込むサライの技術に驚嘆させられた。さらに24分には、中央に位置したクレメンスが右サイドのファルファンにパスを送り、ファルファンがドリブルでしかけマイナスのパスを送る。それを相手DFが足にあて、こぼれたところをサライがつめて3点目が決まる。そして30分には、右サイドでフリーとなっていたファルファンに対するマティプからの正確なロングパス。これを受けたファルファンが高速ドリブルでゴールに向かい、浮かせたシュートでGKを交わし4点目。 後半にはGKを除く10人が交代し、ラウールがシャルケのユニを着てピッチに立った。フンテラールとのキックオフの場面に会場が沸いた。55分、フリーでPA内で受けたフンテラールがGKとの一対一を制し後半の1点目を奪取。58分には、バストスが右奥のスペースにノールックで出したパスを、走り込んで受けたゴレツカがクロスを上げる。ラウールが走り込んでいる。と思ったらそのままボールはゴールに吸い込まれた。ゴレツカの無邪気な笑顔から推測するに、クロスだったのだろう。59分、ラウールを中心とした崩しに、DFラインから猛然と走ってきたホーグランドがPA内で受け、中央のフンテラールにクロスを送り、フンテラールが押し込んだ。これで6点目が入った。 そして64分、内田がバストスに送り、バストスが速いクロスをファーに送る。高めとなったクロスを足でトラップしたドラクスラーが驚異的なボールタッチで3人を交わし、ラウールに送る。それをきっちりラウールが左足で決めた。ラウールらしいワンタッチゴール。讃えるようにドラクスラーを持ちあげるラウール。素晴らしい瞬間だった。最後に、69分、ラウールが自ら得たPKを決め9点目。子どもたちのもとへ駆け寄るラウール。素晴らしい瞬間だ。 68分にフンテラールとの交代でメッツェルダーが投入され、86分にはラウールとマックス・マイヤーという新旧7番の交代も見られた。 これ以上ないというくらい本当に素晴らしいお祭り試合になった。シャルケとしても、様々なゴールパターンが見られた。実戦とはいえないにせよ、とりわけゴレツカ、クレメンス、サライといった新戦力の能力が素晴らしく、前線の補強は少なくとも成功したと思われる。



ちなみに、同日ドイツ・スーパーカップが行われている。

これは、ブンデスリーガの優勝チームとDFBポカールの優勝チームが対戦する試合であり、日本でいうFUJI XEROX・スーパーカップにあたる(J1優勝チームと天皇杯優勝チームが対戦する)。

2011年にはシャルケがPK戦の末カップを獲得している(日本人についていえば、香川がフル出場し、内田はベンチで出場なしという試合であった)。

今回は、リーグもポカールもバイエルンが優勝しており、リーグ2位のドルトムントがバイエルンの対戦相手となっている(昨年はその逆でリーグ2位のバイエルンがドルトムントの対戦相手となり、バイエルンが2-1でドルトムントを下している)。シーズン後の移籍した選手が実戦で初めて見られることから、スーパーカップは毎年注目に値する試合となっている。


そして、ドルトムントがバイエルンを4-2で下した。

個人的な今季のドルトムントの注目選手はオーバメヤン。彼は、ドルトムント移籍後の練習において30m走でボルトを超える記録を出したそうだ。この試合でも足の速さだけは見せつけていた。ドルトムントサッカーにうまく組み込まれたら脅威になりそうだ。

オーバメヤンは、若くしてミランに保有され、レンタルのたらいまわしにあった後、ミランが手放した昨年サンテティエンヌで活躍し、この夏にドルトムントに獲得された選手。注目したい。ちなみにイタリア・フランス・カボンの代表を選べたようだが、彼はカボン代表を選んでいたらしい。今季、どうなるか、みてみよう

2013年7月25日木曜日

シャルケ(サウザンプトン戦)のこと

日本時間7月24日の深夜、シャルケはオーストリアのフィラッハでサウザンプトンとのテストマッチを行った。ユニフォームがいつもの青でも白でもなく緑色で若干の違和感を感じつつ眺めていた。試合内容に関しては、前半は動かずぐだぐだで、後半は相手のサウザンプトンがとにかく緩かった。とくに何かが分かる試合ではないように思えた(ちなみに吉田は怪我明けでベンチ外)。ゴレツカの8、アダムサライの28、そして後半から入ったクレメンスの11のそれぞれの背番号を、ユニフォームを着た姿で確認できたことだけが収穫だった。2対0でシャルケが勝利した。

初シャルケ記事なので、今回は出場した所属選手を紹介していこうと思う。

スタメンは、GKが元ドイツ代表の79年生まれ、ヒルデブランド。そして、DFが右から内田、カーン・アイハン、ヘーベデス、フクスだった。ヘーベデスは88年生まれのドイツ代表である。代表ではCBではなくSBとして出場することが多い。そして、注目すべきは、5歳の頃からシャルケでプレーしているユース上がりの10代のアイハンが出場した点であろう。来季はリーグ戦で使われるのかも見どころだ。そして、左SBはフクスである。昨季は、後半から若手のコラシナツにスタメンを奪われることが多かったフクス(Kolašinacの日本語読みは様々な表記が試みられたが、最近コラシナツに落ち着いたようだ。)。髭が似合うこのフクスは、左足の正確なキックをもっているので、FKを任されることが多い。

そして中盤の底が、新加入の若手ゴレツカ、そしてジョーンズ。右SHが右利きのバルネッタ、左SHが左利きのバストス。右SHにはファルファンがいるため、バルネッタは左に配されることが多い。しかし、今日の試合を観る限り、やはり右の方がやりやすそうに見えた。バルネッタは、レバークーゼン時代から「控えの中でのファーストチョイス」という位置につくことが多い。昨季はリーグ戦において、先発出場2試合ながら34試合中21試合もの試合に出場している(ちなみに内田は24試合出場し、すべて先発出場である)。バルネッタは器用であるがゆえ、さ内田が怪我の際にはSB起用までされたよう記憶している。そしてトップ下にはドラクスラー。ワントップにアダムサライがついた。

交代については、まず、後半開始時に、アイハン、ドラクスラー、バルネッタが、それぞれマティプ、クレメンス、フンテラールと交代している。その後、ジョーンズに代わりノイシュテッター、サライに代わり、プッキが入った。これらについても、特に示唆は得られなかったが、新加入選手がそれぞれのイメージ通りの動きをしていたように思える。新加入選手については以前も述べた

得点シーンを記録しておくと、1点目は内田のアーリークロスが起点となった。このロングボールを今季加入した若手クレメンスが押し込もうとするもGKにあたり、その跳ね返りをフンテラールが押し込んだ。先の日本代表の中国戦における柿谷、ユナイテッドのマリノス戦における香川にもそのようなシーンが見られたが、あえてトラップをせず、ボールの進む先を正確に読みながら、身体の入れ方で相手をかわしていくクレメンスの技術に痺れた。そして、2点目は、こぼれ球をマティプがニアに強く正確なシュートを決めるという意外なシーンも見られた。毎回その年齢を確認すると驚くのだが、まだ彼は21歳である。すっかりスタメンに定着している素晴らしい才能である(ドイツ代表を選べたが、カメルーン代表となっている)。

以下、一度使ってみたかった図を作ってみた。Football Tacticsというサイトで簡単につくることができる。5分ほどでできた。



★★★

ちなみに裏でやっていたバイエルンとバルサの試合も流していたが、完全にバイエルンがパスサッカー(いわば「バルサ的サッカー」)でバルサを翻弄していた。空間に出す長短のパスが面白いように決まる様は圧巻だった。白いシャツでたたずむペップの自然さも感じられた。左SHのリベリと昨季より一列高い右SHで出場したラームがいい動きを見せていたが、まさにそのリベリーのクロスをラームが頭で合わせ、前半のうちに得点している。後半は観ていない。

リーグに1強チームがいる場合には、直接対決よりも、格下に確実に勝っていくことが重要になるだろう。とはいえ、どこかの数チームがバイエルンを倒さない限り、優勝を阻止、ひいてはリーグをつまらなくすることを阻止できない。どうなるか、期待したい。また、ハビマルティネスがベンチにいたことが気にかかったということを残しておく。

2013年7月6日土曜日

7/1~7/6のサッカーのこと

◆本田の移籍問題
ミラン副会長のガリアー二の先月末の発言は「ミランには攻撃的な選手がたくさんいる。本田に入る余地はないね」にとどまるものであった。しかし、7月4日には「本田?どうなるかみてみよう」と発言するに至っている。我々日本人は本田の移籍に関し幾多の一喜一憂を経験している。今回も予断を許さないが、進展は進展である。

「どうなるかみてみよう」というのは、移籍関係の話題において、受け手の想像力を執拗に喚起する言葉としてよく用いられるものだ。原文では「Honda? Vediamo...」と述べている。イタリア語の発音は英語とは異なり綴りと発音は固定されており、単語ごとに読み方が異なることはない。そして、ローマ字読みでそれっぽく発音すれば基本的には大きく間違うことはない。vediamoはべディアーモと発音する。英語でいうseeにあたる動詞である。ホンダ?ベディアーモ。

移籍関係でミランに関し覚えておくべき人物の名前は二つある。一つは、上記のガリアー二であり、もう一つが名誉会長のベルルスコーニである。そう、三期にわたりイタリアの首相を務めた人物がその男である。先月末に禁固7年の地裁判決がなされたことが記憶に新しいが、ガリアー二はこのベルルスコーニの傀儡であると言われている。この判決後においても、ガリアー二はミラン現監督であるアッレグリの続投につきベルルスコーニとの話し合いの場を持った。結果としてアッレグリ監督の続投が発表された。このように、ミランといえばこの二人の人物を把握すれば、話が見えやすくなるだろう。

現地の記者等から様々な情報が小出しにされつつも移籍がもたついている理由は、本田の現所属チームがその選手を手放さない手腕に長けたチームであることも当然その一つとなっている(移籍金設定の綱引きにおいて、非常に強気にでるチームである)が、以前述べたような経営に対するレギュレーションの影響も大きい。リーグにおいては、以前述べた通り、セリエAは経営破たんすると強制降格のペナルティがある。また、UEFAにより欧州のクラブには2011年6月からファイナンシャルフェアプレーも導入されており(具体的には、11~14の3シーズンで認められる累積赤字の額が決められており、これに違反するとCLやELの出場権が剥奪されるなどの大きいペナルティがある)、これも当然に適用される。このように移籍において慎重な動きを求める切実な背景がある。


★シャルケのこと
シャルケの移籍に関して覚えておく人物はヘルトというスポーツディレクターである。彼が移籍に関する責任者となっている。

先月末にはマインツのアダムサライのシャルケ入りが決定した(その影響か岡崎はマインツへ)。ワントップのセカンドチョイスのマリカは頼りなく、また、プッキは覚醒までに時間がかかりそうであり(今年3月のW杯予選でスペイン代表相手に得点してからは、シャルケでもいい動きを見せ、得点もしている)、アダムサライはフンテラールのバックアップの即戦力として期待できそうだ。

そして7月2日、かねてより噂されていたゴレツカのシャルケ入りも発表された。ドルトムントからの関心も噂されていたドイツの若き大器ゴレツカがシャルケ入りを決めた理由の一つは、転校せず高校を卒業できることだったそうだが、もう一つは、シャルケの若手育成に対する評価だったという。下部組織ではエジル、そしてノイアーを輩出しているが、昨期シャルケではトップチームで3人の10代が活躍している。一人はドイツフル代表にも選ばれているドラクスラーであり、ホルトビーの移籍もありトップ下での経験を積んでいる。そして、左SBではフクスの不調もあり、コラシナツがシーズン途中からスタメンに定着している。もう一人はマックス・マイヤーである。彼もドイツの将来を支える若き大器と言われている。このような環境が、彼がシャルケ入りを望んだ理由の一つとなったようだ。

なお、このほかにはライバルの黄色いチームからフェリペ・サンタナが移籍している。同じブラジル出身のバストスと仲が良いそうだ。そして、ケルンからクレメンスが移籍した。昨年末のドイツ杯(DFBポカール)のシュトゥットガルト戦では、走り込んでクロスをペナルティエリア前で受け、トラップでDFをかわし得点を決めていた。左右の足で強烈なミドルを決め、走り込んでワンタッチゴールを決め、FKも決めることができる。イスラエルで行われた先のU-21欧州選手権においてもホルトビー率いるドイツ代表として全試合に出場している(ロシアに勝利しているが、オランダとスペインに負けグループステージで敗退)。なお、U-21とあるが、これは予選開始時の年齢制限であり、本大会時には23歳以下の大会となっている。クレメンスは現在21歳である。


★ゲッツェの入団会見問題

ドルトムントからバイエルンに移籍したゲッツェの入団会見が7月2日に行われた。そこでゲッツェはクラブのスポンサーであるアディダス製のユニフォームを持ちカメラに笑顔を向けているが、その着用しているTシャツの胸には大きくNIKEと書かれていた。そして怒るアディダス。そして謝るバイエルン。

3冠を達成した昨期のバイエルンは圧巻であった。補強したダンテ(先のコンフェデのイタリア戦でダビドルイスの怪我により代わりに入りフレッジのシュートのこぼれ球を押しこんだブラジル代表の髪がもさもさしたDFである)、ハビ・マルティネス(先のコンフェデのイタリア戦でトーレスの代わりになぜかワントップの位置に入れられたスペイン代表のボランチである)、そしてマンジュキッチがことごとくあたりスタメンに定着し、マンジュキッチにスタメンを奪われたマリオゴメスは少ない時間でも結果を出し、クロースが怪我をすればミュラーがトップ下に入り右SHにスタメン復帰したロッベンは輝きを取り戻し、メンバー全員がそのクオリティを発揮した。ブンデスではほぼ控えメンバーで臨んだ試合においても大量得点をする本当に手のつけられないチームであった。そんなチームが最大のライバルであるドルトムントからゲッツェを獲得したわけである。

さっそく一つかましたわけだが、刻一刻とデーブスぺクター氏に似てくるゲッツェはバイエルンにおいてどのような輝きを見せるだろうか。